若者殺しの時代
若者って概念を誰が何のために作ったのかということがわかる本でした。
- 作者: 堀井憲一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/04/19
- メディア: 新書
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この本は、
- 1989年の「1杯のかけそば」という貧乏の苦労から成功を手にした親子の童話の流行騒動
- 1983年に劇的に「恋人たちのクリスマス」になったクリスマス
- 1987年に女の子の希望を優先する聖地になったディズニーランド
- 1989年のおたくを生んだサブカルチャー
- 1999年の東京の過剰な拡大と便利さ地獄、ノストラダムスへの期待
- 2010年の大いなる黄昏あるいは2015年の倭国の大乱
という風に過去をまとめて、最後に著者の未来への警告が書かれています。
この本を読んで、自分も
- 恋人とディズニーリゾートに行かねばならぬという強迫観念
- クリスマスは恋人とレストランやホテルで過ごさなくてはいけないという強迫観念
- バレンタインデーはチョコをもらうかわりに何かお礼をしなくてはいけないという強迫観念
- 流行りのグッズを持っていなくてはいけないという強迫観念
以上のような、大量消費社会の犬の若者に消費させて楽しい思いをさせてやろうという洗脳に、どっぷり使っていることに気づきました。恋人への愛情の表現なんてこれだけではないというのに…、マスメディアやCMって恐ろしいですね。今後はこれらともうまく付き合っていかねばいけません。なんか禁煙と似てるな(苦笑)
最後に著者は、このようなお祭り騒ぎの世はそろそろ終わりを迎える事を告げ、この「若者殺しの時代」の最後に生まれた我々若者に、
「逃げろ逃げろ」
「うまく逃げてくれ」
というメッセージを残していました。
確かに今の世は、マスメディアとCMの高度な刷り込みと洗脳によって、お金を使わされている時代ですよね。自分自身の肝に銘じなくてはいけないことです。まさにGEのジャック・ウェルチの言葉
"Control your destiny or something else will"
自分の運命を支配しろ、さもなければ誰かに支配される
という言葉にも通じるところがあります。
ちなみに今日は、授業、トレーニング、ゆるい実験と比較的楽な日でした。写真はおとといの虹その2です。