sifue's blog

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位相差顕微鏡の細胞像から細胞の二値化画像を得る方法。

最近まったくブログを更新できてませんが生きてます。ひたすらデータの解析やら実験報告の準備やらでかなりアップアップなのは間違いありませんが…。
今回はまたまた解析で使っている手法の紹介です。位相差顕微鏡の細胞の画像から細胞の二値化画像を得る方法ですね。必要な人には必要な技術だったりします。
元の画像が、

で、過程8までの微分して絶対値化を行うと

というふうになり、Thresholdをかけてノイズを取り除く処理をすると

こんな風になります。解像度が高い画像ならばFill holeを使ってもいいのかもしれません。
では以下にやり方を紹介します。

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■ ImageJで擬似的に位相差顕微鏡像から伸展した細胞質の二値化画像を得る方法

動作は(4x10の位相差顕微鏡像 1392x1040pixel のNMuMGの細胞像で確認済み)
動作には、
まずImageJ
http://rsb.info.nih.gov/ij/

http://www.uhnresearch.ca/facilities/wcif/download.php
http://bigwww.epfl.ch/thevenaz/differentials/
以上のプラグイン集もしくプラグインが必要になる。

過程9のThresholdの処理だけは自分の感覚でやる。

1. Image > Type > 8-bit
: 位相差顕微胸像にカラーは無意味なので8ビットの白黒にする。
2. Plugin > Pseudo Flat Field (150)
: 疑似平坦平面を引き、画像のムラを取る
3. Plugin > Differentials (Gradient Magunitude)
: 画像を微分して、隣とのコントラストの強さの画像にする。
http://bigwww.epfl.ch/thevenaz/differentials/ のプラグイン
4. Image > Type > 8-bit
: もう一度疑似平坦平面を引いてムラを取るために8ビットに
5. Plugin > Pseudo Flat Field (150)
: 疑似平坦平面を引き、画像のムラを取る
6. Process > Smooth
:スムーズにして激しい変化のあるノイズを取り除く
7. Image > Type > 8-bit
: Enhance contrastのために8ビットの画像にする。
8. File > Save as > Tiff
:ここで一旦保存をすすめる。次の2プロセスは人の感覚で決めるため。
:ここまではスタックにして一括処理でマクロを適用できる。
:輪郭情報だけならここで終了。

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9. Image > Adjust > Theshold (Black&White Apply)
:真ん中の画像が細胞の画像になるよう二値化、ビーズ部も省く、これだ
けは直感
:とにかく輪郭はっきり、ノイズが乗るぐらいがちょうど良い。
:参考程度に11-48ぐらいで2値化するのがよさそう。

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10. Edit >Invert
11. Process > Binary > Open
12. Process > Binary > Close
13. Process > Binary > Erode
14. Process > Binary > Erode
15. Process > Binary > Open
16. Process > Binary > Close
17. Process > Binary > Dilate
18. Process > Binary > Dilate
19. Edit >Invert
20. Process > Binary > Erode

完成。9以降は細胞の混み具合、ピクセルと細胞の状況で変える必要があり。

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