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sifue's blog

プログラマな二児の父の日常

マス広告はどんどん必要とされなくなっていく。―マーケット細分化は古いBtoC型大企業を潰すかも。

マス広告がもっと売れなくなるかも知れないことについて、本当の真実は、
http://www.mediologic.com/weblog/archives/001134.html
非常に短いエントリですが、すばらしい考察だと思います。マス広告、いわゆるテレビ広告の意味なんかがなくなってきたのは、インターネットの台頭だとかそういうのが原因ではなくて、マーケットの細分化によって消費者全体に対して宣伝するマス広告の意味がなくなりつつあるからだ、という考えです。
自分自身もそうだと思いますね。たぶん一日テレビをつけているとその日に自分は5分ぐらいの女性生理用品のCMを見ることになると思いますが、男性である自分は一生そのCMで流れた女性用生理用品を買うことはないでしょう。一応、CMの時間なども視聴者の層によってうまく流しわけをしているのだと思いますが、それでも50パーセント近くの関係のない人に情報を押し付けなくてはならなくなるのです。
必要でないものの情報を汲み取らされるのは非常に苦痛です。そのためテレビCMは、商品宣伝そのものよりも、高いエンターテイメント性でその苦痛を軽減しなくてはならなくなります。結局それが理由で、最近は実際にテレビ番組自体よりも魅力的なテレビCMが多いのだと思います。
そうなるとエンターテイメント性を高めるために非常にマス広告にはお金がかかり、その割には本当に商品が必要な人のところには情報が届かなくなっていきます。これからさらに進むマーケットの細分化によってその様子は顕著になるんじゃないでしょうか。
最近CDが売れなくなったという話を聞きますが、その理由は音楽ジャンルが細分化してきたからだという話があります。90年代ならば、J-POPのCDのテレビCMによって多くの人がそのCDを買ったかもしれませんが、今はインターネットのサイトやSNSコミュ二ティ、ブログなんかの情報の方が、ひとつの項目に対する売り上げる枚数は少ないながらも全体としては断然CM効果があります。自分自身も結構なゲーム音楽ファンですが、通常の音楽番組やテレビCMでその情報を知ることはまずありません。
パレードの法則(2割の商品が全体の売り上げの8割を占める)からロングテール(トップランク入りする商品の全売り上げよりも、月に2,3度しか売れない商品の数100万種類の商品群の全売り上げが勝る構造)への移行は、別にインターネットが推し進めていったものではなくて、マーケットが成熟して資本主義が変わってきたことに由来するのかもしれません。つまり、消費者がどんどん成長しているのが原因だと思います。というか消費者がわがままになっているのかもしれませんが…(苦笑
今後、特に趣味や嗜好品などに関してはよりこの傾向が強まるのは明らかで、とにかくこういうマーケット構造に対応できるシステムを持たない消費者向け消費品を作る(BtoCの)大企業はどんどんつぶれて行く事になるのではないでしょうか。いわゆるビッグブランドでマスマーケットに勝負というタイプの大企業は、最終的に細分化マーケットの集合体に負けるという負け戦をしてしまうことになります。それで大きなお金を動かすのは非常に危険な賭けです。
今まではハードウエアに関してはマスマーケットをねらった商品を作ればよいという傲慢姿勢で大企業もよかったとは思いますが、今後はそういう思想はかなり危険でしょう。実際にソフトウエアやネットワークの面からこの部分を細分化マーケットに対応させる流れがきているわけで、今後もそのような流れは大きくなっていくと思います。
なんにせよ、消費者に便利なものがどんどん出てくることが予想されるのでいち消費者としては楽しみな限りですが。
追伸
ここのところ学会ラッシュでギリギリです。国際バイオプリンティング学会→バイオマテリアル若手会と今週続いて、来週月曜からバイオマテリアル学会です。体調を崩さないようにがんばらねば…。