sifue's blog

プログラマな二児の父の日常 ポートフォリオは www.soichiro.org

日本の報道メディアの功罪。

日テレニュース番組での不自然な演出
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2080303/detail?rd
このニュースを見て、ついにニュース番組でさえもバラエティと同様に脚本・演出付番組なんだなぁと感慨深いものがありました。
内容は、まだ観客まばらな4時間前のワールドカップ日本・オーストラリア戦の会場で、局所的に人を集めてにぎわっている感を出そうとしているところが放送されたというものでした。
昔、カメラリハーサルのアルバイトをやっている人がいて、「ここで誰々の正解のカット、その後、この人をアップする」のような脚本があるということをその人から聞いていて、バラエティ番組は純粋にエンターテイメントとして見なきゃいけないなぁと思ってはいました。「あいのり」とか、ドキュメント仕立てのバラエティなんかも同様ですね。ただ、ニュース番組までは…と思っていたところがあったので、こういう情報を聞くとかなり絶望してしまいます。プロジェクトXも演出のやりすぎ…、というより話を作っちゃったりしてクレームがあがったなんてこともありましたね。今やノンフィクションのドキュメンタリーも信用できません。
テレビだけではなく、新聞に関してもこんなエントリーがあります。
つまらない新聞よりマンガが取材源、在日英国人記者
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2068440/detail
さすがアンチ日本の既存ジャーナリズムのライブドアだけあって面白い記事です。確かに日本のニュースよりも「美味しんぼ」「島耕作シリーズ」「ブラックジャックによろしく」とかの方がはるかに良く日本の状況を伝えています。

 日本のマンガはマクニコルさんだけでなく、世界中の多くの外国人に絶賛されている。残念ながら、日本の新聞業界が口にするジャーナリズムは、外国人記者から不評を超えて失笑されている。日本人があまり知らないところで、その両方が世界に発信されている。

この部分には日本人として感慨深いところがありますね。報道の自由度ランキングとかで日本は42位です。まあ当然といえば当然なのかもしれません。
報道の自由ランキング
http://blog.livedoor.jp/kota6053/archives/8642395.html

1位 デンマークフィンランドアイスランドアイルランド、オランダ、ノルウェースロバキア、スイス
9位 ニュージーランド
11位 トリニダード・トバゴ
18位 カナダ
22位 米国
28位 エルサルバドル
35位 コスタリカ
38位 カーボベルデ(アフリカ)
42位 日本、ナミビア
57位 東ティモール
143位 バーレーン
148位 イラク
153位 ラオス
155位 シリア
158位 イラン
159位 サウジアラビア
160位 ネパール
161位 ベトナム
162位 中国
165位 ミャンマーキューバ
167位 北朝鮮(最下位)

結局、これらの問題はどこから来るかというと、「テレビは視聴率を稼がなきゃ報道じゃない、新聞も売れなきゃ報道じゃない」という考え方のせいなのではと思います。
視聴率を上げるためにいわゆる「面白く」しなくてはならない。そうなると、報道も事実よりも「面白く」するための演出が優先してしまう…。まあ今のテレビは、はっきり行って視聴率の稼げない番組などあっても仕方ないのでしょう。そうなるともっともテレビの見る人の多い層に合わせた番組作りになり、その人たちへの面白さが優先される。そうやって今の日本のジャーナリズムも形成されているのだと思います。
今後ネット上などで、ニュースに対してのオンデマンド化が進めば進むほど、これらの日本の既存の報道ジャーナルの功罪は際立ってくるのではないでしょうか。